― 4月期スタートの新講座【文学・歴史・宗教(1)】 ―

― 文学 ―
遠藤周作の世界
「沈黙」への道程
国際日本文化研究センター博士研究員 増田 斎
■4〜9月(全6回)
■第4月曜13:00〜14:30
■18,315円(税込)
今年は遠藤周作生誕100周年。数多くの作品を残していますが、共通するのは自身の信仰経験を出発点として創作に励んでいた点です。代表作「沈黙」を読み解くために重要となる作品等を参照し、そのテーマが結実していく過程に迫ります。
森鴎外と人々の物語
岐阜大名誉教授 林 正子
中京大教授 酒井 敏
■4〜9月(全6回)
■第2土曜13:00〜14:30
■17,655円(税込)
森鴎外の文学の魅力や意義を、坪内逍遥、二葉亭四迷、夏目漱石、島崎藤村、永井荷風、谷崎潤一郎、さらに村上春樹まで、人としての交流や作品相互の交響を紹介、考察していきます。
「平家物語」と受容の諸相
元名古屋大教授 榊原千鶴
■4月開講
■第24木曜10:30〜12:00
■14,850円(税込・6回分)
源平の争乱から遠く時を隔た現代にあっても、私たちはこの古典を「いまこのとき」に呼び戻し、再生させています。受容という視点を手がかりに、平家物語の魅力に迫ります。
歴史ロマン百人一首の歌と生涯
歌人たちのドラマを楽しんで
現代歌人集会理事長 林 和清
■4/6、6/1、29(全3回)
■木曜14:00〜15:30
■8,745円(税込)
恋あり、陰謀あり、涙や笑いありと、歌人が織りなすドラマがひしめく「百人一首」。歌人たちの人生を分かりやすく、面白く解説していきます。今期は謙徳公、曽根好忠、藤原義孝と藤原道信についてお話しします。
アガサ・クリスティを読む ※教室同時開催
ミステリーの女王、その世界と魅力
書評家 大矢博子
■4〜6月(全3回)
■第2日曜13:00〜14:30
■8,745円(税込)
没後40年を過ぎても変わらぬ人気を保ち続けるクリスティ。毎回1作品をひもときながら、トリックの分析、小説に登場する英国文化、物語が書かれた背景、映画やドラマの情報などを通して、その魅力に迫ります。
謎とき「アンの愛情」 ※教室視聴あり
翻訳家 松本侑子
■4/16、5/21、6/25(全3回)
■日曜13:30〜15:00
■9,405円(税込)
アンとギルバートの恋、育ての母マリラと生みの母の愛、冒頭のテニスン詩など作中の英文学、登場人物の民族、執筆時の著者モンゴメリなど、作品の魅力と背景を解説します。
辞書編集者のおとなの漢字謎解き
漢和辞書編集者 円満字二郎

■4〜9月(全6回)
■第2金曜13:00〜14:30
■16,995円(税込)
漢字には古代の中国人の考え方や、使いこなすために日本人が編み出した創意工夫などが、浮き彫りになって見えてきます。漢字に隠されたさまざまな「謎」を通じて、その奥深い世界を紹介します。
青森、秋田、岩手、石川県協力講座
明治・大正・昭和を彩った
文化人ゆかりの地を巡る旅
小林多喜二生誕の地碑保存会会長 松坂敏悦ほか
■5〜7月(全4回)
■特定金曜15:30〜17:00
■6,875円(税込)
生誕120年の棟方志功(青森)と小林多喜二(秋田)、生誕150年の泉鏡花(石川)、また東京駅や日本銀行本店など、日本を代表する名建築を手掛けた近代建築の父・辰野金吾(岩手)。明治・大正を彩った彼らの功績と生涯、ゆかりの地、美術館などを紹介します。
芭蕉の言葉「去来抄」を
読んでみよう
獅子門道統・俳文学会会員 大野鵠士

■4〜9月(全6回)
■第4火曜13:00〜15:00
■15,675円(税込)
俳句や連句を巡って芭蕉と門人の間でやり取りされた、興味深く面白い話がいっぱいの「去来抄」を、実作の視点も加えて読んでいきます。
万葉の歌びと
高市黒人を読む
三重大名誉教授 廣岡義隆

■4〜9月(全6回)
■第2水曜13:00〜14:30
■15,675円(税込)
詩的な結晶を作品として焦点化した孤高の万葉歌人・高市黒人。詩情豊かな羈旅(きりょ)歌を読み解きます。
谷崎潤一郎ワールドの旅
「蓼喰う虫」を読む
南山大名誉教授 細谷 博
■4〜9月(全12回)
■第1・3月曜10:00〜11:30
■14,850円(税込・6回分)
※テキスト代別途
別れるに別れられない夫婦の微妙な心理、そして伝統文化の美を描いた名作「蓼(たで)食う虫」を味わいましょう。

― 司馬遼太郎生誕100年記念講座 ―
司馬遼太郎生誕100年企画
史実から探る登場人物の実像


北条早雲公像(小田原市)
■15,840円(税込・5回分)

■5月6日(土)15:30〜17:00
【石田三成 政治家としての姿】
■淡海歴史文化研究所所長 太田浩司

石田三成は、何を目指して関ケ原合戦に臨んだのか?司馬は、暗いイメージの三成を大きく変えましたが、三成像は司馬の言うように「正義」を通したのか。政治史や経済史、社会史も踏まえて、その実像を追います。

■6月3日(土)15:30〜17:00
【服部半蔵】
■三重大教授 山田雄司

最も有名な「忍者」として知られている服部半蔵。司馬作品では「梟の城」や「最後の伊賀者」に登場する重要な人物ですが、果たしてその実像とは。

■7月29日(土)13:30〜15:00
【伊勢宗瑞(北条早雲)の実像】
■駿河台大教授 黒田基樹

伊勢宗瑞については、近年の研究で大きく書き改められるようになっています。宗瑞はどのような経緯で東国に来て、戦国大名に成長していったのか。講師著「戦国大名・伊勢宗瑞」を基に、最新の成果を紹介します。

■8月5日(土)15:30〜17:00
【桐野利秋と村田新八
―「翔ぶが如く」の虚像と実像】
■歴史作家 桐野作人

長編「翔ぶが如く」で格別扱いされた桐野利秋と村田新八。当初、司馬は村田を物語の主役にしようとし、薩摩隼人の典型として桐野への期待と落胆がないまぜになっています。その思いと実像の落差を考えます。

■9月2日(土)15:30〜17:00
【「国盗り物語」と実像の斎藤道三】
■東洋大准教授 木下 聡

「国盗り物語」の主人公の一人として描かれたことで、知名度は全国区になった斎藤道三。いまだ「マムシ」イメージが強い道三の実像を、同作執筆時点から飛躍的に進んでいる最新研究で比較しつつ見ていきます。
司馬遼太郎作品の中で縦横無尽に活躍し、私たちを魅了し続けてきた主人公たち。歴史に名を残す登場人物たちの実像や現在の評価などを、第一線で活躍する研究者が最新の研究成果を交えながら解き明かしていきます。
※更新の都合により終了講座が掲載されている場合があります。ご了承ください。