本郷和人の喧嘩の日本史

講師
東京大学史料編纂所教授 本郷和人
ジャンル
歴史
キーワード
  • 日本史
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  • 喧嘩
  • 喧嘩の日本史

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昨今の政治を見ていると、「けんか」には種類があるように感じられます。
1、目標の地位は一つで、AとBともにそれに獲得したくて「けんか」する場合。これだとAとBどちらが勝っても全体には影響が少なく、勝者の度量が広ければ、AとBは「けんか」のあとにまた協力することもできます。
2、AとBには深刻な意見の違いがあり、背後にはA・Bに共感する支持者がいる場合。これは一旦争いが終わる状況があっても、二人は個人的な好悪の感情とは別次元で、「けんか」を続けねばなりません。
3、もっとずっとシンプルに、AとBが互いに気にくわない、という感情を持っており、「けんか」する場合。これは言ってみれば「子どものケンカ」でしょうか。
この講座は日本の歴史上の対立と争いを「けんか」という視点で分析し、どうしてAとBとが戦うことになったのか。戦いの本質を見極めようとするものです。
第1回 源頼朝と源義経の兄弟げんか
 源頼朝は源義経のたぐいまれな軍事的な能力を利用して、みごとに平家を討ち滅ぼしました。ですが対平家の戦いが終わると、義経はョ朝のライバルとしての性格を強めます。ョ朝は義経の追討を通じて、初の武家政権である幕府という組織を強化していきます。でも何だかその「けんか」の根底には、上記の3があるように思えてなりません。
第2回 源氏将軍と北条氏のけんか
 源頼朝の没後、幕府内ではむき出しの権力闘争が開始されました。ご存じのように、北条氏が最終的な勝利者になるわけですが、北条氏と他の御家人の「けんか」は上記の1です。また、北条氏と源氏将軍の「けんか」は上記の2です。将軍権力とはなにか、武家政権とは何かを考えていきましょう。
第3回 足利尊氏と足利直義の兄弟げんか
尊氏と直義は、とても仲の良い兄弟だったと伝わります。実際に二人は役割を分担し、室町幕府を創り上げました。けれどもやがて二人は日本列島を二分する「けんか」を始めます。これは上記の2で、リーダー同士の仲が良くても、立場が違うので「けんか」せざるを得なかったのです。
第4回 武田信玄と上杉謙信
 いくさ上手で知られた二人の戦国大名は、信濃国の領有をめぐって10年にわたって「けんか」を続けました。二人の戦国大名の最終的な目標が確認できない以上、この「けんか」は上記1で考えざるを得ないと思います。あまりにも有名な川中島の戦いの本質とは何だったのでしょうか。
第5回 徳川家康と豊臣秀吉・秀頼父子
 天下人は徳川か、豊臣か。僕は秀頼によって豊臣政権が続いても、統治に本質的な変化はなかったように考えます。ですから上記1の「けんか」ですが、規模がたとえば前回の地方の戦国大名の「けんか」とは規模がまるで違う。そこで関ヶ原の戦いを端緒として、考察を進めていきましょう。
第6回 幕末の「けんか」
 江戸幕府が倒れて明治新政府ができるまで、様々な思想や行動がでてきました。そもそも統幕勢力は「攘夷」を旗印にしていたはずなのに、明治新政府は当然のこととして開国するわけです。薩摩は会津と組んで長州と戦っていたはずが、薩摩・長州が新政府の中核に位置することになるし。この辺りの事情を「けんか」の観点から見ていきましょう。
※10月から会場は中日文化センター栄404教室に変更しています。
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講師プロフィール
東京大学史料編纂所教授 本郷和人


講座概要

日時
第2月曜 13:00〜14:30
日程/カリキュラム

2024年1014日(月)

源頼朝と源義経の兄弟げんか

2024年1111日(月)

源氏将軍と北条氏のけんか

2024年129日(月)

足利尊氏と直義の兄弟げんか

2025年113日(月)

武田信玄と上杉謙信

2025年210日(月)

徳川家康と豊臣秀吉・秀頼父子

2025年310日(月)

幕末の「けんか」

2023年85日(水)

受講料(税込)

21,120円(6回分)

残席状況

満席です。

受講申込みボタンからキャンセル待ち登録を受け付けることができます。

残席状況の見方
持ち物

筆記用具

備考

※10月から会場は中日文化センター栄404教室に変更しています。

問い合わせ先
中日文化センター栄 0120-53-8164

注意事項

  • 内容・日程は変更になる場合がございます。ご了承ください。
  • 講座により締め切り日が異なります。
  • お申し込みの人数によっては、開講中止となる場合もございます。
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